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ベッテルの引退発表、ハミルトンのコメント、そして後任は誰??


ベッテル「"僕は3人の子供の父であり、素晴らしい女性の夫だ" 」



奇跡のワンダーボーイと呼ばれたセバスチャン・ベッテルが35歳になった今年で現役引退を表明した。


ベッテルF1ドライバーのなかで唯一、SNSのアカウントを持たない”ドライバーとして知られていました。


しかしこのたび新しくインスタグラムのアカウントを設立し、そこに引退することとその理由を動画にてドイツ語と英語で語った。


アストンマーチンベッテルとの"契約延長を望んでいた"みたいですが、チームは本人の意思を尊重し引退を受け入れました。




今年限りで現役を引退することを噂されていたものの、本人は続ける意思があることを示唆していました。


しかしここにきて一転、引退を決めたとあって突然の発表には驚いてしまいました!




彼が引退を決めた理由は、家族との時間を大切にしたいと言うのが本人談。


世界中を転戦するF1サーカスですから、家族や友人との時間はなかなか取れない。


3児の父として、そして妻ハンナの夫として、有意義に過ごしていくことを決めたようです!



ベッテルのコメントを一部抜粋(意訳)

2022年のシーズン終了をもってF1から引退することを発表する。たくさんの感謝する人々のリストをあげるべきかもしれないけど、この決定の理由を先に語る方が重要だと感じる。

僕はこのスポーツを愛している。レースは僕の人生のど真ん中にあるものだった。でもトラックの中と同じくらいトラック外でもたくさんの人生がある。レーシングドライバーであることは、僕にとって唯一のアイデンティティというわけではない。



僕はセバスチャン。3人の子供の父であり、素晴らしい女性の夫だ。好奇心が旺盛で、情熱を持った人や熟練した人々に簡単に惹かれ、夢中になる。せっかちでイライラすることもある.でも人々を笑わせたりすることも好きだ。
チョコレートと焼きたてのパンの匂いが好きで、好きな色は青だ。



マシンやチームと一体となって、完璧を求めるためにはものすごい集中力と責任感が必要だ。
僕の目標はレースに勝って、チャンピオン争いをすることだった。
しかし今では、子供達の成長する姿を見て、僕の価値観を伝えて、躓いた時には助けて、彼らの話を聞いてやることへと変わった。


さようなら、あなたと(みんなと)サーキットで走れたことに感謝している。僕はそこにある全てのものが大好きだったよ。


このコメントは一部ですが、読んだときには何とも"ベッテル"らしいコメントだなと感じました。



4度もワールドチャンピオンになったF1ドライバーといえど、その実、ごくごく普通の人間であり、男であり、そして父親なんだと。



人生はレースだけでは無いと。





彼は今までソーシャルメディアは不要でそういったものからは距離をとって、ごく自然の中で生活してきた。



しかし、この度インスタグラムのアカウントを取得したことで、今後彼が新しいものに触れ、彼なりの方法で社会と向き合って発信していく心づもりなのではないかと感じますね!







ハミルトン「彼は僕を孤独に感じさせないようにしてくれた存在」



パドックの中でも人格者として知られ愛されていたセバスチャンには、彼が引退を発表してからすでにグリッドの半数以上のドライバーがコメントを寄せています。



その中から、同世代のドライバーとして一緒に戦ってきたルイス・ハミルトンのコメントを抜粋します。



セブ、君をライバルと呼べることは僕にとって光栄なことだったし、君を友人と呼べることはそれ以上に光栄だ。

このスポーツを君が見てきたものよりも良いものにしていくことが僕にとって常に目標だ。

君に次に訪れるものがどんなことであっても、それは非常にエキサイティングで、意義のある、充実したものであることは間違いないよ。

愛してるよ。



"君を友人と呼べることはそれ以上に光栄だ"という部分はベッテルがいかにハミルトンから"人として"の部分を評価されているかが分かります。



それと、"F1を君が見てきたものよりも良いものにしていく"という部分は、ベッテルが語っていない引退の理由を彼は何か察しているのかな??という風にも聞こえます。



もちろん、残る者として去る者へ伝える文言として言っただけかもしれませんが。



このコメントに加え、ハミルトンは次のようにも語っています!


"セバスチャンは僕を孤独に感じさせないようにしてくれた数少ない存在"



引退する者を語る際の"ありふれたワード"では無いですよね。





彼らはF1ドライバーという職業で多額のサラリーを貰ってセレブな生活をしているだけではありません。



ハミルトンとベッテルは共に、その著名な立場を利用してナショナリズムの問題や環境問題についての活動を行なってきました。



最近の話で言うと、ハミルトンのみを対象にしたように見えるアクセサリーの禁止問題でも、ベッテルは、



「この問題はルイス個人を対象にしているように見える。その点についてある程度、個人の自由であるべきだと思う、僕たちは大人なんだから自分のことは自分で判断出来る。」


と語りハミルトンを擁護すると同時に、多様性についてポジティブな考えであることを少し語りました。



同世代であり、ほぼ同じ時期にF1にやってきて、同じ時間をトラックで過ごし、そしてチャンピオンを争って激しく戦ったライバルであり、今ではレース以外にも目を向けて発信し活動する二人。



ライフスタイルの全く違う2人でも、戦った時代やその功績に共通項が多く、社会活動にも勤しむもの同士、いろいろと通ずるものが多いのでしょうね!





空席になるアストンマーチンのシートには誰が!?




ベッテルが引退することで、F1のシートが一つは確実に開くことになりました。


しかし、その席には一体誰が座るのか!?



噂されているドライバーは、



ベッテルがコロナで欠場した際に代役として走った、リザーブドライバーのニコヒュルケンベルグ



ベッテルが後継者に指名した、そして、フェラーリからの契約を切られた時に救う為に引退したのでは?!とも噂される愛弟子のミック・シューマッハ



・有望なリザーブ、オスカー・ピアストリをデビューさせたいアルピーヌからフェルナンド・アロンソ



レッドブル再昇格の芽がなさそうなピエール・ガスリー


メルセデス育成出身で、今年フリー走行で走ったこともあるニック・デフリース



など、かなり多くの噂が立っています。しかも、どれもあり得そうなドライバーばかり。


アロンソはチーム自体がもし彼を望むならばアルピーヌを出る理由は無いかなぁ?というくらい。




ベッテル自身は、敬愛するミハエル・シューマッハの息子で愛弟子であるミックを推しています。




当の本人であるミックは今のところアストンマーチンへの加入は否定しており、ハースでのレースに集中しているとのこと。







いずれにしても、アイドルであったミハエル・シューマッハから後継され、ドイツ国旗を背負ったベッテルが今度はその息子、ミックに託した。






ベッテルのF1キャリアも残すところこの週末のハンガリーGPを含めて11戦。



今年はベッテルが愛し、神の作ったサーキットと称した鈴鹿でレースが開催される年!



彼が現在最後にポール・ポジションを記録し、コースレコードも保持していますからね!



このまま無事開催されて、彼の勇姿を見届けられることを願うばかり!